結論から言うと、「軽微な建設工事」だけを請け負う場合は許可は不要で、それを超える工事には許可が必要です。「軽微な建設工事」にあたるかは、次の金額が基準になります。
| 工事の種類 | 許可が不要(軽微な工事) | 許可が必要 |
|---|---|---|
| 建築一式工事 | 請負代金 1,500万円未満、または延べ面積 150㎡未満の木造住宅工事 | 上記を超えるもの |
| 建築一式以外 (27業種) |
請負代金 500万円未満 | 請負代金 500万円以上 |
建設業許可は、営業所をどこに置くかで「知事許可」か「大臣許可」に分かれます。工事をする場所ではなく、営業所の所在地で決まるのがポイントです。
| 区分 | こんな場合 |
|---|---|
| 知事許可 | 1つの都道府県内にのみ営業所がある(例:広島県内だけ) |
| 大臣許可 | 2つ以上の都道府県に営業所がある |
元請として工事を受け、下請に出す金額が大きい場合は「特定建設業」の許可が必要です。それ以外は「一般建設業」になります。
| 区分 | 下請に出す金額(1件の工事の合計) |
|---|---|
| 特定建設業 | 下請代金の合計 5,000万円以上 (建築一式工事は 8,000万円以上) |
| 一般建設業 | 上記に満たない場合/自社で施工する場合 |
※ 令和7年(2025年)2月1日改正後の金額です(改正前は4,500万円/建築一式7,000万円)。下請に出さない、または金額が基準未満なら「一般」で問題ありません。
建設業許可は業種ごとに取得します。全部で29業種あり、「土木一式・建築一式」の2つの一式工事と、27の専門工事で構成されます。
| 区分 | 業種 |
|---|---|
| 一式工事(2) | 土木一式工事/建築一式工事 |
| 専門工事(27) | 大工/左官/とび・土工・コンクリート/石/屋根/電気/管/タイル・れんが・ブロック/鋼構造物/鉄筋/舗装/しゅんせつ/板金/ガラス/塗装/防水/内装仕上/機械器具設置/熱絶縁/電気通信/造園/さく井/建具/水道施設/消防施設/清掃施設/解体 |
建設業許可を取得するには、次の6つの要件をすべて満たす必要があります。ここでは新規取得でもっとも多い「一般建設業許可」を基準に解説します。
| 要件 | ポイント |
|---|---|
| ①経営業務の 管理責任者 |
建設業の経営経験が原則5年以上ある常勤役員等がいること |
| ②営業所技術者 | 営業所ごとに、資格または実務経験を持つ技術者が専任でいること |
| ③財産的基礎 | 自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力 |
| ④誠実性 | 請負契約に関し不正・不誠実な行為のおそれが明らかでないこと |
| ⑤欠格要件 | 破産・許可取消し・暴力団関係などに該当しないこと |
| ⑥社会保険 | 健康保険・厚生年金・雇用保険に適切に加入していること |
会社の経営をきちんと担える人がいることを示す要件です。具体的には、建設業の経営経験が原則5年以上ある役員等が常勤でいることが求められます。令和2年10月の改正で、1人の経管だけでなく「常勤役員等+補佐者」などの体制でも認められるようになりました。
許可を受ける業種について専門的な知識・技術を持つ人が、営業所ごとに常勤・専任でいることが必要です。「国家資格」または「実務経験」で証明します。
| 区分 | 主な要件 |
|---|---|
| 一般建設業 | 該当業種の国家資格、または実務経験10年以上(指定学科卒業なら3〜5年)など |
| 特定建設業 | 1級の国家資格者など、より高い基準(特定営業所技術者) |
工事を安定して行える資金力の要件です。一般と特定で基準が大きく異なります。
| 区分 | 財産的基礎の要件 |
|---|---|
| 一般建設業 | 次のいずれか: ①自己資本 500万円以上 ②500万円以上の資金調達能力(銀行の残高証明など) ③直前5年間、許可を受けて継続して営業した実績 |
| 特定建設業 | 次をすべて満たすこと: ・資本金 2,000万円以上/自己資本 4,000万円以上 ・流動比率 75%以上 ・欠損の額が資本金の20%以下 |
申請者や役員などが、請負契約に関して詐欺・脅迫・横領などの不正または不誠実な行為をするおそれが明らかでないことが必要です。
次のような事情があると許可を受けられません。
令和2年10月の改正で、健康保険・厚生年金保険・雇用保険への適切な加入が許可の要件になりました。未加入のままでは許可を受けられません。
建設業許可の有効期間は5年間です。引き続き営業する場合は、期間が切れる前に更新申請が必要です。また、毎事業年度終了後には決算変更届(事業年度終了届)の提出も必要になります。
「広島・廿日市建設業許可相談オフィス」では、必要書類の一覧、申請から許可取得までの流れ、料金表、決算変更届・経営事項審査まで、建設業許可にしぼって詳しくご案内しています。
行政書士江島世鉉事務所